医師紹介

森田 須美春 理事長

私にとって運命の先達、吉田泰昭前理事長に誘われてこの病院にやってきてから25年、2006年から病院長、そして2012年から理事長としてこの病院の中心としてやってきました。2024年4月から病院長の責を藤井郁三前副院長に任せました。これまで私と一緒に歩んできてくれた病院の中心人物の一人です。新しい感覚を加えて病院運営を進めてほしいと思っています。

ただし病院のコンセプトまで変えるわけにはいきません。救急医療と高齢者医療へのこだわりです。私たちの病院は近隣地域において存在意義のある病院でありたいと思っています。そのためには困っている方を困っているときに診る救急医療は最優先になります。できるだけどんな病気でも対応できるように常に努力も必要です。

高齢化社会と言われて久しく、特に病院においては今や超高齢化社会と言っても過言ではありません。それだけに高齢者に対する医療は難しくもあります。単に目の前にある一つの疾患だけ見ていては解決しないことがしばしばあり、その方が抱えている複数の疾患も含めて総合的に判断する必要があります。今や細分化された分担医療の中で、総合医療は私たちの病院が得意としているところです。

それでもなお病気は治ったはずなのに心も体も一変してしまう、残念ながらそれが高齢者の弱点なのです。そんな時に、在宅生活に向けた心と体のリハビリのための入院も重要になります。隣にはサンスマイル三木という老健施設もあります。在宅生活に際しての訪問看護や訪問介護、サンフォレスタという住処やデイも提供できます。可能な限りご本人の実力、ご家族の希望に応じることができる体制を整えています。

外来診療においては高齢者と言うものの、今どきの70歳は普通に元気な方がほとんどで、80歳になってやっと”最近、歳を感じる“という声が聞かれるくらいです。元気な高齢者であり続けていただくために、糖尿病を始めとしていわゆる生活習慣病のマネージメントには力を入れて診療を行っています。

一方で、私たちが関わるすべての方々がいかに機嫌よくいていただくか、私たちがいかに優しく対応できるか、医療技術とは別に病院の最優先事項としています。まだまだ完成途上ですが、必ずや光るものにしたいと思っています。

幸い私たちの病院の各部署責任者は私の自慢できる優れた人ばかりです。業務運営はもちろん、その人間性において信頼できる人たちです。必ずやその部署のスタッフみんなに仕事の在り方、病院の進む方向を伝えてくれるものと思います。そして近い将来、職員みんなが私の自慢できる人ばかりになって、笑顔あふれる病院になることを信じています。

(2024年4月1日 記)

専門 できるだけ内科全般を診たい
得意は糖尿病をはじめとする生活習慣病、消化器、腎疾患、血液透析、老年病
趣味 他人からは“仕事が趣味”といわれる。
自分では
1. “読書”といいたいので毎日本を開くが1ページ読むまでに眠る。
2. “ゴルフ”といいたいがスコアを聞かれるとまずいのでいえない。
評議員 日本病態栄養学会、日本内科学会近畿支部
認定医 日本内科学会認定内科医、総合内科専門医
日本糖尿病学会専門医、教育指導医
日本消化器病学会専門医
日本消化器内視鏡学会専門医
日医認定産業医

1953年生まれ、大阪府豊能郡能勢町出身。

昭和52年神戸大学医学部卒業。神戸大学医学部第二内科に入局。

 神戸大学医学部附属病院、高砂市民病院で研修し、その後同第二内科で臨床、研究に従事。

 研究は糖尿病、特にインスリン作用に関する研究、日本で最初の人工膵臓治療にも関わった。

 さらに光寿会江尻病院、国立加古川病院で幅広い臨床経験を重ね、平成2年から神戸大学第二内科助手、講師、平成9年からは助教授を歴任している。 この間当初から5年以上にわたって激務といわれる病棟医長を担当し、昼夜を問わず研修医の指導に深く関わった。 毎年約40名の研修医を対象に、幅広い知識と技術をもち論理的かつ実践的な指導を行った。 しかも患者さん中心の医療を強く訴え、自分の都合の入る余地はない厳しい面も有していた。 現スタッフの岡田副院長はその1期生の愛弟子、黒田医長は3期生、三宅医長、岡本医長も教え子で、そして藤井医長は最後の直系弟子である。

 さらにその後の3年は医局長として教室のまとめ役として、また関連研修病院における研修体制の改善について尽力した。

 平成11年大学病院退職後は公私共に親密な交流を続けてきた吉田泰昭理事長と"いつか一緒に仕事をしよう"という約束を果たすため現在の三木山陽病院副院長としてやってきた。 赴任後は自ら一医師として精力的に診療を行い病院職員のみならず地域住民の信頼を得、ここまでの病院発展の立役者となった。 2006年4月からは病院長に就任したが従来と同様の仕事スタイルで診療を続けている。 他のスタッフからは、「院長が一番仕事をするので、みんなでがんばろう」と言われるくらいである。

(H21.2. 記)